でかくなりたい!体を大きくして結果を出したいアスリートの食事ポイント

体重を増やしてフィジカル強化をしたい!
体を大きくしたいけど、大きくならない!身体を大きくしてフィジカルを強くしたい。当たり負けしない体をつくりたい。ボールを遠くへ飛ばせる体が欲しい。結果をだしたい!
自分はしっかり食べているほうだと思うのに、体重が増えてこない。
とにかく白米食べたら良い?とにかくプロテインをのんで筋トレ?色々な情報が出回って結局どうしたらよいのか分からない。
体を大きくする方法を知って結果を出したい!!この記事で、そんな想いをもつアスリートに体を大きくする方法をお伝えしていこうと思います。
こちらの記事は管理栄養士(国家資格)である広瀬陽香 (ひろせはるか)がかいています。大学で栄養学について学び、卒業後は女子アスリート寮で寮母として献立作成、食事提供、アスリートのメンタル面でのサポートをしていました。現在はアスリートが多数訪れる東大阪市のやまぐち整骨院にてアスリートと携わっております。大学生の頃に行っていたセミナーでもほとんどの選手がこの悩みを持っていました。これを読んで自分で考え、実践して大きくなろう!
管理栄養士 広瀬陽香
この記事を読むと何がわかる?
- 体重増加の仕組み
- 体を大きくするのに必要な食事
- どのくらい食べればよいのか自分に必要な量
体重増加のメカニズム
体重増加の仕組みというのは非常に単純なもので、体から出ていく量(消費エネルギー)より体に入ってくる量(摂取エネルギー)が増えれば体重は正に傾きます。その逆が体重減少になります。
体から出ていく量(消費エネルギー)は、大きく分けて3つです。
- 基礎代謝:目を開いて寝転んでいるだけで消費されるエネルギー(生きているだけで消費されます)
- 活動代謝:運動によって消費されるエネルギー
- 食事誘性熱産生:摂った栄養素が分解され、その一部が体熱として消費されたもの
※但し、成長期にはここに成長するためのエネルギーも入ります。ジュニア期の選手はより多くのエネルギーが必要なことがわかります。
体に入ってくる量(摂取エネルギー)は、食事ですね。
―注意―
消費エネルギーというのは、運動量、種類、強度、時間だけでなく食事や日常生活の全てに関して1日を追いかけて細かく調べても誤差があるくらい正確に知ることは困難とされています。なので、はっきりと知るということは難しいのです。
ここでは、一般的なアスリートの体格とスポーツによる消費量をもとに出した値に基づいて出していきます。
アスリートの体重増加のカギ
アスリートの体重増加は、単に脂肪太りではなく筋肉量で増やしていくことがカギです。では、筋肉で体重を増やすための食事内容とはどんなものなのか?
というと、肉や魚をとにかくいっぱい食べる!プロテインも飲む!となりがちです。もちろん、筋肉のもとになる主な栄養素はタンパク質です。
ですが、タンパク質だけを重点的にとればよいというものではありません。
体を大きくするために必要な食事
何が第一に必要か。
- 糖質
糖質という言葉は流行りのワードでよく聞きますよね。炭水化物とほぼ同じ意味合いです。
ご飯、パン、麺類、もち、イモ類などに多く含まれる栄養素です。
これをまず自分に必要な量をとること。何故なら、糖質が足りていないと筋肉などからエネルギーを作ろうとします。これがずっと続くと、体重減少に繋がっていきます。しっかり糖質を摂りエネルギー源とすることで、他のところから削る必要がなくなります。
糖質を十分摂ることが体重増加の第一ステップです。普通茶碗大盛り(飯200g)6杯/日以上 or丼ぶり茶碗(飯400g)3杯/日以上 普通茶碗大盛り(飯200g)8杯/日以上 or丼ぶり茶碗(飯400g)4杯/日以上
例)朝食:普通茶碗2杯 or 丼1杯以上
(朝食どうしてもこの量食べられない場合は小分けにして食べても◎)
昼食:普通茶碗2杯 or 丼1杯以上
夕食:普通茶碗2杯 or 丼1杯以上
補食:おにぎり2個程度(朝練後や午後練習開始の3時間前など)
おおよその目安です。
糖質が十分量とれたとなると、2つ目に体を大きくするために必要な栄養素。
- タンパク質
英語で言うとProtein(プロテイン)。これも聞きなれた言葉ですよね。
魚、肉、豆、豆製品、卵、乳製品などに多く含まれる栄養素です。
(シーズンイン、試合期) 持久性トレーニング:1.2~1.4g/体重/日 筋肉維持期:1.2~1.4g/体重/日 (オフシーズン) 筋肉増量期:1.6~1.7g/体重/日 スポーツ愛好家(一般人):0.8g~1.1g/体重/日 →参考までに
こうみると、一般人に比べアスリートはなんとなくたんぱく質量が多いという印象を受けると思います。たんぱく質量は少し多いくらいかなあという意識で大丈夫です。
特に大量にたんぱく質量を摂る必要はありません。
では、3食の食事例でみていきましょう。
例)朝食:目玉焼き(卵1)、ウィンナー(2本程)
豆腐(1/6丁)or納豆(1p)、牛乳(200ml)
昼食:弁当ならば小さめの主菜が3-4品ほど、牛乳
(卵焼き、豚肉の炒め物100gくらい、冷凍食品1-2品程)
夕食:主菜(肉、魚150gほど)、大豆、豆製品(豆腐、厚揚げ等)など1品、乳製品
補食:チーズ(6Pチーズなど固形のもの)、ヨーグルト、ハム、小魚など
この程度の食事でたんぱく質量は十分だと考えられています。もし1食で摂り切れそうにないのであれば糖質同様、分けて食べても構いません。
無理に1回で食べても、消化がうまくいかず吸収されないまま便として出てきてしまいます。このくらいの量を普段から3食で取れているのなら積極的にプロテインを摂る必要はありません。
ただ、朝どうしても食欲がわかない。 時間的に厳しい。など理由がある場合はプロテインによるタンパク質摂取も有効であると思います。食べないよりは断然良いです。(プロテインに関しては、また別の機会にお伝え致します。)
この2つの栄養素と脂質の三大栄養素が体を大きくするのに主となり直接的に関係してきます。最後にビタミンについてです。
前提として、ビタミンをピックアップしましたが、それだけをとればそれで大丈夫ということではありません。以下をみて、嫌いで食べていなかった方は食べて頂けたらと思います😊
- ビタミンB群
【食べ物をエネルギーにするビタミン】
ビタミンB1、ビタミンB2、ナイアシン、パントテン酸、ビオチンなどのビタミンB群はエネルギー産生に特によく使われます。その中でも、特にビタミンB1やビタミンB2は各食材に含まれている量が少ないことや、必要量が比較的多い特徴をもつことから不足しやすいと考えます。
なので、今回はこの2つの栄養素について説明していきます。
- ビタミンB1
たまには、白米に玄米を混ぜてみたり、おやつ代わりに大豆を食べてみたり、朝食に豆腐を毎食つける癖をつけてみたり。そんなことを意識してみて下さい。今できていないことを変えて続けてみることが大切です。
- ビタミンB2
特に多く含まれる食品は、レバー(毎日大量に食べ続けるのは控えるほうが良いですが、少量50g程度でアスリートに必要なB2の半分は摂れます。)、ウナギ、カレイ、サバ、サンマ、納豆、牛乳です。他にも緑黄色野菜やキノコ類にもよく含まれます。
これをみると、肉だけでなく魚を積極的に摂る必要があることがわかりますよね。納豆、牛乳は調理の必要もないですし、気軽に食事に足すことができると思います。
【筋肉の合成につかわれるビタミン】
- ビタミンB6
タンパク質の摂取量が多くなるほどB6の必要量も増えます。
特に多く含まれる食品は、レバー、鶏ささみ、カツオ、マグロ、サケ、サンマ、サバ、バナナ、サツマイモです。動物性、植物性食品と色々な食品に含まれますが冷凍食品、加工食品では目減りしてしまうので鮮度も意識してみて下さい。
特に魚に多く含まれていることから、肉ばかり食べているアスリートは注意してくださいね。肉と魚は重複しすぎないようにバランスよく振り分けると良いかと思います。
魚は嫌い!残す!なんてことしていたら勿体ないです。食べましょう😊
ここでは特に3つのビタミンをピックアップしましたが、ビタミンはチームで働くので色々な食材をバランスよくとって下さいね。それによって多くのビタミンが自然に摂れてきます。穀物も魚も肉も野菜も果物…もです!ですが、補佐役がいないと主(糖質、タンパク質、脂質)はうまく働けません。なくてはならない重要な存在であるといえるでしょう。
3食でしっかり必要な栄養素やその量を知り、摂っていくことが体を大きくすることに繋がります。
食事は1回や2回意識して食べたとしても、続けなければ効果はでません。
自分のために必要な食品を選び、食べるという習慣をつけましょう。
しっかり食べて大きい体、確かな土台を作っていきましょう!ぜひこの記事を参考にもう1度自分の食事を見直し、できていなかったところを変えられるように頑張っていきましょう!
今回の記事に関しまして何かご質問などございましたら、お待ちしております。
こんなこと知ってみたいなというご要望を頂ければ、随時記事にするなどしてお伝えしていきたいと思います。